大判例

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東京地方裁判所 昭和41年(ワ)2362号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕一、請求原因第一項の事実(訴外丸山日出夫の過失による事故の発生)は、当事者間に争いない。

二、よつて被告が丸山の右行為について原告に対し損害賠償責任を負うか否かにつき判断する。

丸山が事故当時丸山工務店と称し、独立して土建下請業を営んでいたことは、当事者間に争いがないところ、<証拠>を総合すれば、丸山は当時独立して事業を営んでいるとはいうものゝ、その業務は建物基礎工事、道路工事等の土工仕事で、トラック一台(すなわち加害車)を所有し、二名の被用者を使い、被告の営業所の二階を二間借りて、一間事務所、一間を自己および被用者の住居とし、被告の営業所敷地の一部を加害車の保管場所とし、月平均約一四、五万円の売上げをうる程度の小規模の経営であつて、主として被告から仕事を下請していたものであることが認められ、従つて丸山は被告の仕事をする関係においては被告の被用者同様、一般的に被告の指揮監督を受ける立場にあつたというべきである。

しかし他方前出の証拠によれば、丸山は被告以外の者の下請仕事をすることもあり、たまたま前示の事故前日は訴外鈴木土建からひばりが丘方面での仕事を依頼されたので、加害車に乗つて現場を見に行き、その帰途前示の事故を惹起したものであることが認められる。

そうすると被告は丸山の当日の行動については、同人を指揮監督すべき筋合にはなかつたというべく、また当日の丸山の加害者運転を含む一切の行為は、被告の事業の執行についてなされたものと認められないから、被告は丸山の惹起した本件事故に基づいては、損害賠償責任を負わないというべきである。(吉岡進)

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